ハム・ソーセージの製造工程
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ハム・ソーセージはどうやってつくっているの?
ハム、ソーセージそれぞれの製品によって多少は違いますが、
ここでは基本的な製造方法を見てみましょう。


1. 原料選別
規格に合わせ原料肉を選別します。
4. 包装工程
スライスしてパック詰めします。
2. 熟成
肉のうまみを引き出します。
5. 品質管理室
製品検査をします。
3. 充填
ケージングで定形にします。
6. 工場ラックビル
製品を一時保管します。

ハムのできるまで
  豚肉を整形し、食塩や香辛料、発色剤などを加えて低温で漬け込み(これを塩せきといいます)、その後、ケーシングに充填して、くん煙し、最後に湯煮(または蒸煮)してつくります。低温で長時間くん煙し、徐々に乾燥させてつくったものが生ハムです。


ベーコンのできるまで
  豚のバラ肉を整形し、塩せきし、長時間くん煙してつくります。


ソーセージのできるまで
  豚肉や牛肉などを塩せきし、挽き肉にして、これに香辛料や調味料などを加えてよく練り合わせ、ケーシングに充填して、くん煙し、湯煮(または蒸煮)してつくります。


プレスハムのできるまで
  豚肉のほか、牛肉やマトンなどの肉塊をつなぎ合わせたもので、ハムとソーセージのちょうど中間的なもので、日本独特の製品です。




ハム・ソーセージQ&A
ハムやソーセージをつくるために、なぜ塩せきが必要なのでしょうか?
塩せきは、ハム・ソーセージなどをつくる上で、最も重要な工程なのです。
塩せきする目的は・・・。
  (1) 日持ちを良くします(保存性の向上)
魚の干物や梅干に代表されるように日本では塩漬けすることによって、食品の保存性を高めることが古くから知られています。塩漬けの最も大きな効果 は塩 (NaCl)による脱水作用ですが、その他細菌に対する塩素イオン(Cl)作用、 タンパク質分解酵素の阻害作用などが挙げられます。しかしながら、最近では健康、味覚の面 からハム・ソーセージは低塩志向となっており、塩は保存性の向上より、むしろ保水性や結着性の向上に寄与しているといえるでしょう。
  (2) 保水性・結着性の向上
保水性とは、肉を挽いたり、混ぜ合わせたり、加熱したりしている間に、肉自身がもっている水がどれだけ保たれているかを表す能力をいいます。すなわち、「しっとり感のある」ハムやソーセージは保水性が高いといえるのです。また結着性とは、ミンチした肉や脂を練り合わせたときに、お互いにくっつく性質をいいます。 保水性と結着性は密接に関わっており、いずれも肉を構成しているタンパク質の 塩溶性という性質が重要な役割を果たしています。
  (3) 美味しそうな色にします(肉色の固定)
焼き肉やステーキを思い浮かべてみてください。肉を調理(加熱)すると、色は赤色から灰色になってしまいます。これは生肉中の色素タンパクであるミオグロビンが熱によって変化するからです。それではハムやソーセージはどうでしょう。 ハムやソーセージは塩せきしているので、加熱しても肉の色は灰色にならず、美しいピンク色をしています。これはミオグロビンが塩せき中に発色剤と反応を起 こし、ミオグロビンが変化したことによるものです。
  (4) 抗菌作用
塩せき剤に含まれている硝酸塩や亜硝酸塩は、微生物の増殖を抑え、とくに恐ろしい食中毒の原因菌であるボツリヌス菌(Clostlidium botulinum)に対する効果が高いとされています。
  (5) 美味しい香り(フレーバーの生成)
塩せきした肉と無塩せきの肉を加熱し、その香りを比較すると全く異なることが判ります。しかしながら、この塩せきした肉特有のフレーバーの正体はまだ解明されていないようです。

ケーシングに詰めることを何と言うのでしょうか?
ケーシングに詰めて形を整えることを充填(じゅうてん)といいます。
  ケーシングは塩せき・熟成後の肉を詰めるための袋状のもので、天然腸、天然素材を加工したもの、人工ケーシングなど目的に応じて用いられています。
天然腸 羊腸(ウインナーソーセージ)、豚腸(フランクフルトソーセージ)、牛腸(ボロニアソーセージ)が使われています。天然腸は何と言っても、皮ごと食べられる、パキッとした食感がある、独特の形になる(きれいなカーブを描きます)などの特色があります。
セルロース系
ケーシング 
植物繊維のセルロースを原料として作られています。その強さ、扱いやすさからハムの充填によく使われていますが、天然腸とは違 い、食べることはできません。そのほとんどはハムをパックする前に剥がしてしまうため、お店に並んでいるときには見かけることはありませんね。
 
 
ところで、チーズインウインナーやポークビッツには皮がありません。
それは・・・
チーズイン 人工ケーシングに充填するところまでは普通のウインナーソーセージ と同じです。加熱・冷却後に皮むきマシーンを使ってケーシングを取り除い てからパックします。正真正銘の「皮なし」ウインナーです。
ポークビッツ これはもっとすごい技を使って充填しています。練り肉とコラーゲ ン溶液を同時に押し出して、コラーゲンのうす皮をつくる仕組みになっているのです。

ハムやソーセージはなぜ燻してあるのでしょうか?
煙の匂いは嫌いですか?「囲炉裏」のある家に密かなあこがれを抱いたことありませんか? 住まいや生活習慣の変化に伴い、囲炉裏のある家は今ではほとんど見かけることはなくなりましたが、この囲炉裏こそくん煙装置そのもので、古くは川で獲ってきた魚などを囲炉裏の煙でくん煙をして、自家製の燻製をつくったものでした。燻製は本来、乾燥・くん 煙した保存食として日本はもとより世界各地で利用されてきました。日本ではハムやソーセージ以外にも、かつおぶしやスモークサーモン、珍しいところでは東北地方の「たくあん」 をくん煙した「いぶりがっこ」なんていうのもあります。また、最近ではアウトドアブームを背景に簡単便利なくん煙キットも売っているようですね。
くん煙する目的は・・・
  (1) 日持ちを良くします(保存性の向上)
煙の中に含まれる成分に抗菌作用があり、製品表面を静菌・殺菌しています。また、タンパク質の凝固とくん煙成分によって製品表面 の皮膜を形成し、細菌の侵入を防止しています。
  (2) 美味しそうな色にします
食欲をそそる特有のスモークカラーに仕上げています。
  (3) 美味しそうな香りにします
食欲をそそる特有のスモークフレーバーに仕上げています。
  時代とともに、製造方法、包装方法、流通方法が進歩し、また家庭内でも冷蔵庫の普及により、保存性の向上を目的としたくん煙の利用はあまり見られなくなりました。 ハム・ソーセージもライトスモークやノンスモークの製品が多くなり、くん煙は保存性の向上より、むしろ嗜好性の向上を目的としたものに変化しています。
くん煙材は何を使っていますか?
サクラのチップでじっくりくん煙しています。
一般的には、樹脂が少なく、堅木で、煙の香りがマイルドな広葉樹が多く使われています。くん煙向きの木としてはサクラ以外にもブナ、ナラ、クルミ、カシ、シラカバなどがあります。欧米ではヒッコリーが一般的なようです。逆に樹脂の多いマツ、スギ、ヒノキのような煙の匂いが強いものは使わない方が良いといわれています。
ハムやソーセージは加熱してありますか?
一般的なハム・ソーセージは加熱しています。
これは食品衛生法で「製品の中心部の温度を 63℃、30分以上加熱する方法、またはこれと同等以上の効力を有する方法で加熱殺菌すること」と定められています。但し、サラミソーセージのような乾燥食肉製品、生ハムのような非加熱食肉製品、ローストビーフのような特定加熱食肉製品はこの範囲には入りません。
加熱の目的は・・・
  (1) 日持ちを良くします(保存性の向上)
加熱によって有害な微生物を死滅させ、殺菌します。
  (2) 食感を良くします(弾力性の向上)
加熱によって肉のタンパク質を変性凝固させ、適度な歯ごたえと弾力に富む食感にします。
  (3) 美味しそうな色にします(発色の促進)
塩せきによって美しいピンク色になった色素タンパクであるミオグロビンが、加熱によって熱変性し、さらに安定化します。

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