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2005/06/09
カナダ政府にBSE自主検査の実施を申し入れました

カナダ政府にBSE自主検査の実施を申し入れました
 伊藤ハム株式会社(社長:伊藤正視、本社:兵庫県西宮市)は、日本の消費者が求める「安全・安心」な牛肉を食卓に一刻も早くお届けするために、BSE問題を科学的な側面から解決すべく取り組んできました。
 このたび伊藤ハムと子会社である伊藤ライフサイエンス株式会社(社長:佐藤靜治、本社:茨城県守谷市)は、下記の通りスイスのプリオニクス社と技術提携し、牛肉輸入問題の早期解決のため(現在日本とカナダ両政府間で協議されている内容よりも輸出枠を拡大するため)、カナダ政府に自主検査の協力申し入れを行いました。



1. スイスのプリオニクス社との技術提携
(1) 新規BSE検査技術の開発(キャピラリーチューブを利用した迅速検査技術)
現在技術確立に向け共同開発中(短時間・低コスト化によるBSE検査の負担を削減する)
(2) プリオニクス社のBSE検査キット(プリオストリップ※)の日本での独占販売
既にEUでは承認され販売中のBSE検査キット。検査に要する時間は既存のBSE検査キットと比較して大幅に短縮(既存検査時間4~5時間⇒プリオストリップを用いた検査方法では現行1時間40分。さらに1時間10分程度になるように技術開発中。操作の簡便性でも優位)
(3) 下記カナダにおける自主検査実施時のキット提供(カナダ政府に現在申請中)並びに運営計画の協力
2. カナダ政府への申し入れ内容
(1) カナダ政府に承認されたBSE検査キットによる民間の自主検査実施の許可
現在月齢基準による輸入再開の道筋はついてきているが、自主検査を実施することにより、月齢を超える部分も輸出可能(カナダ生産者の輸出枠の拡大)になり、また日本の消費者に対する不安感も払拭できる。
(2) 民間による自主検査の可能性検証
屠場の現行オペレーションに大きく影響を与えず実施可能(現地でのフィージビリティ調査は完了)
検査コストは$20/1頭程度と試算されており、コストは民間(輸入先)で吸収可能
3. 輸入再開への道筋
(1) 現在、日加政府間で進めている輸入再開の方法(月齢基準)は尊重する。
(2) 別途、上記自主検査を実施した牛肉に対しては月齢基準に拘らず輸入対象に加える。
この方法を受入れるパッカーがおり、カナダ政府が上記方法を承認すれば、日本の農林水産省に対して、月齢基準とは別にBSE検査を行った牛肉の輸入再開を求める(日本と同等のBSE検査の実施)。
※現在協議されている月齢基準だけでは、従前の輸入規模に戻せない